【 ネット・ゲーム依存に注意しましょう 】
ネット依存・ゲーム依存とは、そのような便利で生活に欠かせないネットやゲームをやりすぎて日常生活に支障が出てしまい、それが長く続いている状態(およそ12か月)をさします。単に「好き」でやりすぎることと「依存」は明確に区別しなければいけません。依存は嗜癖(addiction)とほぼ同義であり、2013年にアメリカ精神医学会が発表した「精神疾患の診断と統計の手引き第5版」(DSM-5)では、精神疾患のひとつとして定義されています。1)嗜癖は、アルコールや薬物などの物質使用障害(substance use disorder)と、ギャンブルや窃盗、買い物などの行動嗜癖(behavioral addiction)に分けられます。ネット・ゲームの依存はこのうちの行動嗜癖に分類されますが、DSM-5の発表時には、ゲーム依存のみ「ゲーム障害」として今後の研究のための病態の項目に追加されましたが、SNSや動画、インターネット電話などのオンラインコンテンツについては、研究報告が少ないとして、項目に含まれませんでした。しかし、2019年5月世界保健機関総会において承認された国際疾病分類(ICD-11)では、ゲーム障害がギャンブル障害と同様に、嗜癖行動による障害(disordersdueto addictive behavior)に分類されました。
(文部科学省委託事業「ネット依存対策キャンプ実施運営マニュアル~メンターの役割を中心として~」より)
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